第3回:会議シミュレーターを捨て、UNO型に絞った日

ゲームをシミュレーションからカードゲームへ

この日の目的は、ゲームをシミュレーションからカードゲームへ引き戻すことだった。前日のプロトタイプは、アイデアとしては盛り上がるが、プレイ中に考えることが多すぎた。そこで、「手札をなくしたら勝ち」「場の議題に合うカードを出す」「特殊カードで流れを変える」というUNOに近い構造に整理した。

会議というテーマはまだ残っていたが、役職ごとの能力やHP、ヘイト、深夜モードのような大きな仕組みは一旦棚上げした。ここで大切だったのは、面白そうな設定を増やすことではなく、実際にクリックして遊んだ時に手が止まらないことだった。

AIさんおねがい

AIには、「要素が多すぎてよくわからない。カードゲームに特化し、大富豪やUNOみたいに、何を出したら何が起きるくらいシンプルな方が良い」と伝えた。これは単なる好みではなく、プロトタイプを触った後の具体的なフィードバックだった。

この指示に対してAIは、会議UNOという形で、会話カード、雑談カード、話を遮るカード、話を逸らすカード、ドツボカード、押し付けカード、鶴の一声カードを整理した。特に、場には「企画」「予算」「ターゲット」「責任」「雑談」のような議題があり、同じ種類ならカードを出せるという構造がわかりやすかった。

AIの回答と、最初の結果

AIの回答は、前日よりもゲームらしくなった。勝利条件が明確になり、カード効果も「スキップ」「色変更」「ドロー2」に相当するものへ落ちた。これはかなり前進だった。カード文言も会議っぽく、「それいいですね」「検討します」「この件、お願いします」のように、風刺の匂いが残っていた。

しかし、HTML化して確認すると、別の問題が出た。プレイが始まるとゲームが長時間続き、誰も上がれないことがあった。原因は、議題変更カードやドロー系カード、出せないカードが多く、手札を減らす力よりもゲームを延命する力が強かったことだった。

失敗・停滞から学んだこと

この失敗は重要だった。UNO型のゲームは単純そうに見えるが、実は"減る力"と"増える力"のバランスが崩れるとすぐに終わらなくなる。押し付けカードが多いと盛り上がるが、同時に誰も上がれない。話題変更が多いと自由に見えるが、出せるカードがなくなりやすい。

ここで学んだのは、カードゲームの面白さは効果の派手さではなく、ゲームが終わる方向へ常に圧力がかかっていることだ。長引き防止のルール、終盤加速、出せないカードの救済を入れないと、どれだけテーマが面白くてもプレイ体験は重くなる。

気持ちよさの追求

この段階で考えた気持ちよさは、「出せた」「押し付けた」「流れを変えた」という即時反応だった。難しいリソース管理をやめ、カード1枚ごとに結果が出るようにしたことで、プレイヤーが自分の行動を理解できるようになった。

ただし、まだ会議テーマでは会話が少し散漫だった。理屈としては成立しても、会議の言葉だけではカードを出すたびに笑えるほどの親しみが出ない。次に必要だったのは、ルールを変えることではなく、散漫さをキャラクター性で正当化することだった。

次への意欲

次は、会議という舞台を捨てるかどうかを考えることにした。散漫な会話が欠点なら、むしろ散漫に話すことが自然なキャラクターに置き換えればいい。そこから、女子高生の放課後トークという方向が見えてきた。