第14回:「放課後、ないしょのおやつ会議」公開!
公開日:2026年06月01日ついに公開!
いろいろ試行錯誤しながら作った第一回作品、ついに公開!遊んでみてね!
このキービジュアルができたとき、「この3人、どんな話をするんだろう」ってワクワクした。
ついでだから、各キャラのキービジュアルも載せちゃう。
なんか一人だけ雰囲気がおかしいのがいるけど、裏設定通りw
1か月と13回、何をしていたか
サイトを立ち上げたのが4月29日(第1回)だから、公開まででちょうど1か月ちょっと。13回分の記録を書いてきたことになる。せっかくなので、ここまでを一度並べてみたい。
最初に作ろうとしていたのは、実はまったく別のゲームだった。日本の社会風刺をテーマにした、商品開発会議のカードゲーム。決まらない会議が夜中まで続くという、なかなか地獄のストーリーである(第2回)。ところがAIに相談したら、HPだのヘイトだの進捗ゲージだのが付いた経営シミュレーションみたいなものが返ってきて、読み物としては面白いのに、まったく遊べる気がしない。
そこでUNO型まで削ぎ落としたら、今度は誰も上がれなくて終わらないゲームになった(第3回)。カードゲームというのは「減る力」と「増える力」のバランスが崩れると、あっさり破綻するのだと知った。
大きく変わったのは、舞台を会議から放課後の女子トークに移したとき(第4回)。会話が散らかるのが欠点だったのに、女子高生のおしゃべりということにしたら、散らかっているほうが自然になった。そしてここでレシートが生まれる。お菓子代を押し付け合って、最後に持っていた人が全額払う。これでゲームの目的が一気に分かりやすくなった。
あとはもう、地味な作業の連続だった。画面がごちゃごちゃで視線の流れを設計し直し(第5回)、キャラの絵と表情差分だけで2週間以上溶かし(第6回・第7回)、音が鳴らなくて頭を抱え(第8回)、AIに1000回シミュレーションさせて1ゲーム2〜3分と測り(第9回)、長引くゲームを先生の見回りで畳む仕組みを入れ(第10回)、派手な演出を足したら進行停止バグと戦うことになり(第11回)、19MBあったHTMLを0.06MBまで削り(第12回)、最後にルール説明と速度切り替えとコピー対策を入れた(第13回)。
こうして並べると、「ゲームを作る」より「ゲームを遊べる状態にする」ほうに時間がかかっているのがよく分かる。カードの効果を考えている時間より、音が出ない理由を探している時間のほうが長かった。これは正直、始める前には想像していなかった。
同じ注文を、ChatGPT・Gemini・Claudeに投げる
公開に伴い、ブログデザインをリニューアルした。以前のものは、最小限のものだけで構成されていて地味感あったので、「高級ブランドみたいなおしゃれさで精錬された感じにしてみてください。」とお願いして一気に飛躍を図る。実はこの時点でどのAIのデザインセンスが良いかわからなかったので、ChatGPT、Gemini、Claudeに同じプロンプトで発注した。
これは我ながら良いやり方だったと思う。デザインの好みというのは言葉で説明しづらいし、そもそも自分が何を良いと思うのか、出てくるまで分からない。だったら同じ注文を複数に投げて、並べて選ぶほうが早い。1つのAIと何往復もして詰めるより、3つ並べて「これ」と指させるほうが、結果的に手数が少なくて済む。
「高級ブランドみたいなおしゃれさで」という、我ながらふわっとした注文にしたのも意図があって。細かく指定すると、こちらの想像を超えたものが出てこない。最初の一発は曖昧なままぶん投げて、方向が決まってから細部を詰める。この順番のほうが、自分の頭の中にないものに出会える気がしている。
「主役はゲームと日記」と伝えたら、引き算が始まった
ちょうどOpus4.8がリリースされたClaudeがシンプルだけど良い感じだった。しかし問題発生。文字大きすぎたり、あまり必要ないメッセージが目立っていたので、「このサイトの主役は、あくまで制作ゲームと日記。その2つではゲームが優先。」と発注。その後、レイアウトを細かく修正して現在の形になった。
この一言が効いたのは、たぶんAIに「優先順位」を渡したからだと思う。「おしゃれにして」と言うと、AIは何かを足す方向に動く。装飾が増え、キャッチコピーが増え、文字が大きくなる。足し算は得意なのだ。
でも本当に必要だったのは引き算だった。そして引き算をするには「何を残すか」がはっきりしていないといけない。「主役はゲームと日記、そのうちゲームが上」と伝えたことで、AIは初めて何を削っていいのかを判断できるようになった。指示を細かくしたのではなく、判断の基準を渡した。ここが分かれ目だったように思う。
続けられた理由は、たぶん記録を書いていたから
「このサイトの主役は、あくまで制作ゲームと日記。」というのは、自分でもあらためてそうだよなと思った。ゲーム制作はユーザーの立場になって考える必要があるのだ。まだ直したいところはあるので、今後もちょいちょい変更していく予定。
それと、ここまで来て気づいたことがもう一つ。作るのをやめなかった理由は、たぶん記録を書いていたからだ。個人開発は誰にも急かされないので、飽きたら静かに終わる。でも「第9回まで書いたし」と思うと、なんとなく第10回を書きたくなる。日記が締め切りの代わりになっていた。
しかも書くために「今日は何をしたか」を言葉にすると、次にやることが自然と決まる。バグの原因を文章で説明しようとして、書いている途中で原因に気づいたこともあった。記録は成果物ではなく、制作の道具だったのだと思う。
作ることと、届けること
公開ボタンを押して分かったのは、完成と公開はまったく別の作業だということ。
ゲームが動くようになった時点では、まだ誰も遊べない。遊んでもらうには、置き場所(Cloudflare Pages)が要る。重いと開いてもらえないから軽くする(第12回)。初見の人はレシートが何なのか知らないから、ルール説明が要る(第13回)。丸ごとコピーされないよう手を打つ必要もある。そして今回のサイトデザイン。
どれもゲームの面白さそのものには関係ないのに、これがないと面白さが誰にも届かない。40年前にマイコンでゲームを作っていた頃は、作った時点で完成だった。見せる相手も、せいぜい隣にいる友達だったから。「届ける」という工程が丸ごと増えたのが、今の時代の個人開発なのだと思う。
大変ではあるけれど、思いついたものがその日のうちに誰かの手元で動く、というのは昔では考えられなかったことでもある。文句を言うところではないのだろう。
次はもっとシンプルなゲームにする予定……たぶん
実は同時進行で別のゲームを制作しているので、次はそんなに時間はかからないかと……たぶん。というか、次はシンプルなゲームにする予定。